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昨今続くショコラ・ブーム。
日本においても今や、ショコラは大人の嗜好品のひとつと言えるでしょう。
独特の香り、苦みや酸味、濃厚なコクと甘みなどを持ち合わせたショコラ。
その複雑な味わいをさらに引き立てる、ショコラの本当の楽しみ方。それがドリンクとのマリアージュです。
「resutaurant tateru yoshino」でディレクターを務める若林氏。
ソムリエの仕事とは、「食のトータルプロデュースであり、食空間に存在する点を線にしていく作業」であると語ります。
それは、個々の料理の持つ特性、それを味わう時間、空間、人。それら全てを把握し、ひとつに繋げるドリンクやサービスを提案、そして提供していくということ。
長年の経験で培われてきた舌と感覚が選び出す、“ショコラで楽しむ至福のマリアージュ”をご紹介します。 |
「“奇跡の水”だからこそ味わえる、ショコラとの融合」
チョコレートと水というのは、あまり組み合わせないものです。チョコレートを食べる際、主役はチョコレートであり、飲み物は付録のようなもの。つまり、チョコレートを引き立てる、より楽しく味わうために飲み物は存在します。そういった点で、水というのはあまり特徴がないので向きません。しかし、今回はそのような概念を取り除き、水の“味わい”という部分のみに注目し、考えました。
その中で、今回取り上げたのは、ナチュラルな爽快感と、スタイリッシュなイメージを兼ね備えたペリエ。太古、地球の奥深くで起こった自然の偉業、天然ガスと地下水の偶然の結合から生まれ、“奇跡の水”ともいわれています。
ペリエの味わいは、やはりその泡。爽快感をもたらす炭酸が長い間はじけているのが特長です。フランボワーズの酸味がその泡立ちと溶け合うことで際立ち、ショコラの甘みが抑えられすっきりとお召し上がりいただけます。
同じスパークリング系のミネラルウォーターでは、サンペレグリノも有名ですが、こちらと合わせると苦味が強くなり、フランボワーズの酸味が際立ちすぎてしまい、うまく溶け合いません。
お酒の飲めない方に、またそういった場面、ティータイムや、休憩時間などのブレイクダウンの時などに楽しんでいただきたい組み合わせですね。 |
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「伝統の中から生まれる、新しさ」
これは、実にトラデッショナルな組み合わせです。ショコラとコーヒー、ショコラとブランマルニエ、エスプレッソとグランマルニエ。どれもとてもポピュラーな相性のよいものです。
しかし、それらを合わせ3ステップで楽しむ、というところに新しさがあります。ショコラとエスプレッソでより濃厚に引き立てたコーヒーにグランマルニエを注ぐ。するとグランマルニエがまるで違う飲み物のように感じます。
グランマルニエではなくコアントローではどうか。これが「?」なのです。コアントローでは、甘み、オレンジの香りともにグランマルニエよりも強く、コーヒーのアロマや3つが合わさることで生まれる微妙な変化が楽しめない。濃厚なブランデーベースのグランマルニエの方が合うのです。
グランマルニエではなくコニャックなどでももちろんお楽しみいただけます。しかし、昼はカフェ、夜はレストランで、と場所を変え、いつでも楽しんでいただきたいと思い、手頃で、フランスのカフェには大抵揃えられてあるグランマルニエを選びました。
この組み合わせに望むシチュエーションは、レストランやカフェでの食後。そして是非、男性が女性にすすめるショコラの楽しみ方としていただきたいですね。ショコラとカフェ、ショコラとグランマルニエ、という当たり前の楽しみ方ではなく、そこに遊び心を利かせてトリプルで楽しむ。
また、アルコール度数が高く、糖度、甘みともに強いリキュール。そのままでは飲みづらいと感じるグランマルニエもショコラとカフェを合わせることで甘みが抑えられ、口当たりがすっきりとします。オレンジの香りも少し影を潜め、ショコラとエスプレッソによって生み出されるコーヒーのアロマを存分に味わえます。 |
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「ワインとショコラ、香味と個性を楽しむもの」
ショコラとワイン。ショコラのマリアージュでは常套句ともいえる組み合わせですが、実は非常に難しい組み合わせなのです。
ショコラというものは、使われているカカオ豆の産地や品種によって大きく味わいが変わるものです。フルーティな甘みや酸味、ウッドのようなビターテイストなど、様々な味わいがあります。
ワインもショコラと同じで、産地や熟成させる木樽の種類によって、香りの違いがあります。香味の個性を楽しむショコラとワイン。似たもの同志だからこそ、合う、合わないもはっきりしてしまうのです。
今回メインとなるショコラは、ビターなもの。このショコラに合うのはしっかりとした、フォアグラやジビエなどお肉料理やチーズなど味にパンチのあるものと相性がよい赤ワインです。
そして数あるワインの中でも、オーストラリア産のシラーを使ったものにしました。
深みはフランス産に劣るものの、果実味が強く、香り、パンチがあります。しかもコクがあってまろやか、飲みやすいのが特徴です。
ショコラの苦味とワインのコクが絶妙な味わいを醸し出します。
楽しんでいただきたい時というのは、赤ワインが飲みたいけど、チーズや食事の気分ではない時。
もちろん食後でも構いませんし、オーストラリア産のワインは比較的お値段もお手ごろですからお部屋でくつろがれている時でもお試しいただきたいですね。 |
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マリアージュとは、“結婚”を意味します。
お互いのいいところを探し、相反するものでも結びつける何かを探すことで新しい絆が生まれていきます。大切なのは“尊重”“尊敬”。
ショコラとドリンク、それが料理であっても同じことなのです。
マリアージュ。ショコラと作り出される甘美なハーモニー。そしてそこへプラスする、あなたらしさ。る自分のその時の気分やTPOに合わせてお好きな飲み物とショコラをマリアージュしていただきたいです。
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プロフィール
若林 英司(ワカバヤシ エイジ)
1964年 長野県生まれ。
「シャトー・レストラン・タイユバン・ロブション」シェフ・ソムリエを経て、
現在、レストラン「tateru yoshino」ディレクター・ソムリエを務める。
ソムリエコンクール上位入賞多数。
隔月間『ワイン王国』レギュラー・コメンテーター
“ミネラルウォーター”にも造詣が深く、雑誌などのインタビュー記事多数あり。
「resutaurant tateru
yoshino」
http://www.tateruyoshino.com/ |
Interview & Text by Eri Kadono |
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