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私が提案するのは、前菜。「子羊とフォアグラのテリーヌ」です。
フォアグラと甘口ワインの組み合わせは、フランスの伝統的な素晴らしいマリアージュ。
貴腐葡萄から造られるソーテルヌとの組み合わせは有名ですよね。しかし、今回は、ランドック・ルーシヨン地方の「Rivesaltes Ambre(リヴサルト・アンブレ)」を選びました。
ルーシヨンのナチュラル・スイートワインは、フランス以外ではあまり知られていませんが、果実の香り豊かな、上質の、実に贅沢なワインです。葡萄の醗酵途中にアルコールを添加することによって醗酵を止め、ワインの中に葡萄の糖分を残して作られる、甘口の天然ワインは、フランスの最上級ワインの一つといえます。
Rivesaltes Ambreの"Ambre"とは、熟成によって得た琥珀色のこと。アンゼリカやボタンの花から採った蜂蜜のような香りに誘われて、金色に輝く美しいワインを一口含めば、豊かな風味がやわらかく広がります。日本酒に近い味わいであり、ワインの苦手な方にもおすすめ出来ますよ。そして、普段、日本酒と合わせている料理、和食との相性も抜群ですね。飲み物をワインに変えるだけで、和食もこれまでと違った楽しみ方が出来ると思います。
また、甘口ワインの魅力は、何と言ってもその甘味。ワインの甘さが、満足という感覚へと変化し、至福の一時を与えてくれるでしょう。

そして、私が現在、ソフィテル東京でスペシャリテにしている「子羊とフォアグラのテリーヌ」。
言わずと知れた、世界3大珍味のフォアグラ。フランスでは、クリスマスなど特別な晩餐で食されてきました。近年になり、生産量が増加したため珍しさは薄れてきていますが、やはりフランス料理のエスプリとなる食材です。
食材自体の味を楽しんでいただくために、使用する食材、盛付け、調理法、全てシンプルに仕上げています。シンプルにすることで、メインとなるフォアグラのなめらかでしっかりとした、濃厚な旨みが引き出され、リヴサルトとの絶妙な味わいがお楽しみいただけます。

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「ここ数年で日本のワインのクオリティは非常に上がったと思います。また、日本の方は勤勉な人が多いですし、ワインの知識も豊富です。しかし、頭でっかちになるばかりでなく、ワインを自然に愉しむことをしてもらいたいですね。例えば、レストランで頼むときなど、このワインにはこの料理!と決めつけるのではなく、自分の好きな味を、自由に探すことが大切です。
苦手なワインも、料理と組み合わせたら美味しかった…、なんてこともありますよ。わからなければ、ソムリエをうまく利用すればいい。ワインは知識ではなく、Feelingが一番大切であると、私は思います」。

061110_02_03_02.jpg 「Rivesaltes Ambre」Vignerons de Terrats AOC Rivesaltes


クリストフ・ポコ氏
フランス・リヨン生まれ。
フランスの二ッ星レストラン「ジル」、四ッ星クラスの「ホテルノルマンディー」、「ラ・トゥールダルジャン」、「ホテル プラザ アテネ・パリ」を経て、「トゥトゥン」でシェフを務める。
1998年に来日。「ル・コルドンブルー東京校」で教鞭を振るい、2000年ソフィテル東京の総料理長として迎えられ、現在に至る。
フランス調理師協会・日本支部 名誉会員授与の他、フランスで開催される数々のコンテストへの受賞経験あり。
みずみずしいアロマと、香り高いイタリアの秋の味覚の饗宴
Farnese Chardonnay × ポルチーニ茸のタリアテッレ

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イタリアの中間部に位置し、海と山に囲まれた自然溢れるアブルッツォ。私の故郷である、そのアブルッツォ地方のワインと、最もポピュラーなイタリア料理であるパスタのマリアージュをお楽しみいただきたいと思います。
甘みの強いシャルドネが多い中、すっきりとした爽やかな風味を持つ。それが、アブルッツォのシャルドネ、「Farnese Chardonnay」です。たっぷりとしたオイリィな口当たり、ボリューム感、と、飲み応えは充分な辛口タイプです。心地よい樽の香りに、程よい酸味と果実の風味。その絶妙なバランスは、魚介類の料理、パスタ料理、豚肉や鶏肉の料理と相性が抜群です。今回は、マリアージュの相手として、「ポルチーニ茸のタリアテッレ」を選びました。


タリアテッレとは、幅5〜8mmの卵を練り込んだ、きしめん状の手打ちパスタで、絡みが良く、トマトソースやミートソース、クリームソースなど全てのソースに合う万能選手です。
メイン食材となるのは、代表的な秋の味覚である茸。中でも、キノコの王様ともいわれ、イタリア料理に欠くことのできない、味覚と香りの代表的食材・ポルチーニ茸を使用しました。
フレッシュなものは、ごく限られたこの時期しか味わえませんが、乾燥させたものは年間を通して手に入れることが出来ます。乾燥したポルチーニ茸は、味が凝縮し、風味が豊かに。そして、その香りと風味を最大限に活かすのは、クリーミーでほどよい酸味がきいた絶妙ソースです。
みずみずしいアロマが特徴的なファルネーゼのシャルドネに、イタリアの秋香るポルチーニ茸の饗宴。深まる秋を愛でながら、お楽しみいただきたいと思います。

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「料理やワインそのものの良さも大切ですが、共に味わう人や雰囲気が何よりも大切だと思います。最高のワインと食事を用意しても、一人で食べてしまったら美味しさは半減してしまいますよね。大切な人と、楽しい仲間たち。料理とワインに雰囲気もマリアージュさせて、お愉しみ下さい」。

061110_02_05.jpg 「Farnese Chardonnay」 Terre di Chieti 2005

アリーノ・デ・ベルディナス氏
イタリア・アブルッツォ出身。
料理好きな母親のもと、子どもの頃から料理に興味を持つ。
イタリアにある料理学校、ホテル&フードサービス高等学校在学中に他国の食文化に興味を覚え、
卒業後、世界へ。イギリス、アメリカ、デンマーク、オーストラリア、南アフリカを巡り、2004年に来日。イタリアン・レストラン「サルバトーレ」を経て、現在はBell'italiaの講師の他、フォーシーズンズ椿山荘内にある「Il Teatro」で腕を振るう。

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Text by Eri Kadono
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