輝かしい受賞歴を持ち、シュガークラフトでギネス記録を作るなど、常に挑戦することを続けていくEbow Dazie。
今回の全米コンペティションでの優勝は、彼の更なる飛躍を感じさせるとともに、米国フードシーンの新たな扉が開かれる瞬間となった。
アフリカ系のパティシエが優勝した。
この事実が意味するものは大きい。人種のサラダボールといわれるアメリカであっても、まだまだ「人種差別」という名の壁は高い。普通の人よりも何倍にも高く聳える壁を、25歳の若者が乗り越えたのだ。
技術や知識はもちろん、強い精神力と思いがなければ、決して到達できない頂点だっただろう。彼を奮い立たせ、思いを支えたものは何だったのか。
4つのD。それが、Ebow Dazieの持つ信念である。
「Determination (決断力)、Discipline(練習)、Desire(情熱)、そしてDedication(専念)。学生時代、陸上をしていた時にコーチから教わったこの言葉が今でも僕を支えている」。
現在、Dazieは2010年に行われるワールド・ペイストリー・チーム・チャンピオンシップ(WPTC)へ参戦することを目標としている。WPTCは2年毎、偶数年に開催され、今年は、代表チームを選出する大会、ナショナル・ペイストリー・チャンピオンシップが開催される。「今回、賞を取ったことで、WPTC参加の第1ステップであるナショナル・ペイストリー・チャンピオンシップでのチームリーダーになることができる。WPTCでは、チームワークが最重要項目だから、これから2年間ゆっくり時間をかけて、パートナーを見つけていきたいと思うよ」。
Text by Rie Tange |