書道と同じく、体験型コーナーとして人気だったのが、折り紙体験ができるブースです。折り紙セラピストとしてニューヨークで活躍する小林利子さんの主催によるものです。こちらのブースはOrigami USA、Community of Japanese Creative Artist など団体のバックアップで行われており、ブースで使用される折り紙はすべて寄付、折り紙を教えるのもすべてボランティアにより行われました。折り紙は日本の伝統文化だと思われがちですが、実は「日本だけのものではない」と折り紙スペシャリストの小林さんは言います。「手漉きの紙が発達している地域では、折り紙の伝統があります。日本の折り紙がここまで知名度が上がったのは、紙の質が良い事、日本人のみんなで伝統工芸を高めようと言う気質などが挙げられます。」今回のこのブース出店は、「伝統文化としての折り紙の紹介」というよりも、文化交流を超えたレベルでの人と人の繋がりを目的としていました。「折り紙は紙と手があれば誰でも楽しめるもの。折り紙を通じて人と人との繋がりを作っていきたい。」と語ってくれました。折り紙ブースで体験できるのは、折り紙でおなじみの鶴だけでなく、フライドポテトのようなアメリカ人に馴染み易いモデルも並んでいました。
折り紙には文化交流以外にも癒しとしての効果もあるようだ。小林さんは2001年のテロの後、折り紙を使ったセラピーを実施したほか、現在ニューヨークの精神病院でアートセラピストとして勤務していいます。しかし、アートセラピーとしての折り紙の認知度はまだ低いものです。
「今回このブースを通して、アートセラピーの認知度も高めたい。数字で症状が軽減するのは表せませんが、実際、病院で折り紙を教えていると、患者の症状がよくなるのがわかります。」折り紙とは親から子へ、友達同士で教えたり、教えあったりする、人と人とが繋がりあえるあそびだと思います。「人との繋がり」にも癒しの力が潜んでいるのかもしれないですね。
Japan Dayは今回が第1回目となるイベントながら、来場者数は1万8000人にも及びました。ニューヨーク総領事大使の桜井氏は、「初回にも関わらずこれだけ人数が集まるとはスタートがいい。来年からも続けていきたい。」とJapan Day継続への意欲を見せていました。ニューヨークでは最近日本文化を発信するイベントが多く見られます。このような日本文化をアメリカ人に紹介していく為には、現地に住む邦人の協力なしでは成り立ちません。今回もこのイベントの為に、約50名のボランティアが参加・貢献し、ニューヨーク在住者や日系人がお互いを助け合い、日系コミュニティーを盛り上げようという姿勢が大いに感じられたイベントとなっていました。国籍関係なく楽しめるニューヨークならではのこのイベントがニューヨークの恒例行事となり、邦人同士、そして国籍を超え人と人の絆を深めるようなイベントになることを期待したいと思います。