F JAPON
FEATURE REPORT TOPICS KID'S NEXT FORECAST BLOG INFORMATION

070910_01_main.jpg

070910_01_hd_00.gif

070910_01_hd_02.gif

verē創立者のキャシー・モスカルさんは、チョコレート・ブランド「verē」を立ち上げる前はアパレル業界で活躍。レッグウェア「HUE」を29年前に立ち上げました。当時、女性のレッグウェアは、ストッキングやソックスしかなく、レッグウェアを靴下以上のものとして、ファッションとして楽しんでほしい。そこに新しいカテゴリーとしてカラフルなタイツや、膝丈のパンストなどを提案、ファッションとして楽しめるよう『ファッションレッグウェア』というカテゴリーを作った初めてのブランドとなりました。「始めた当初、某有名デパートのバイヤーに言われた言葉を今でも覚えています。『女性は足にあまり色味を使いたくないんだ。こんなものは売れないよ。』」しかし、若い女性を中心にHUEのレッグウェアは人気を集め、そのバイヤーは1年後、HUEのレッグウェアーを大量に買っていくこととなります。こうして、HUEはファッションレッグウェアという新しい分野を確立しました。
1992年、HUEを売却し、チョコレートビジネスに着眼します。

070910_01_.jpg
キャシー・モスカル氏

070910_01_hd_03.gif

最近まで一般的なアメリカ人は、チョコレートはキャンディーと同じカテゴリーで、「甘いもの」としての認識しかありませんでした。「この観点を変えたかった。」とキャシーさんは言います。プレミアムで、甘すぎない、おいしいチョコレート。「甘い食べ物」以上の価値を持ったチョコレートを楽しんでもらいたい、そんな気持ちからチョコレートラインをスタートさせました。verēの商品ラインナップはすべてダークチョコレート。砂糖を控え、カカオを75%以上使ったものばかりです。verēを立ち上げて間もない頃は、まだチョコレートの効用が一般的に広まっていなかった時代。思うように売り上げが伸びませんでした。バイヤーは、ダークチョコレートというだけでそっぽを向いてしまうのが現状。「消費者が求めているのは、甘いミルクチョコレート。苦いダークチョコレートなんて売れないよ。」
レッグウェアブランドを立ち上げた当時に言われたバイヤーの言葉が頭をかすめます。
しかし、甘すぎないチョコレートの需要はあると確信し、素材にこだわったチョコレートを作り続けました。やがて、カカオポリフェノールの効用に注目が集まり、ダークチョコレートが健康によいとテレビや雑誌で取り上げられ始めます。マーケットのニーズが180度変わり、フードショーなどの見本市でもバイヤーがこぞってダークチョコレートを仕入れていくようになりました。

最高の素材と、その味とは
「今でこそ浸透してきつつあるオーガニックも最初はこんなことをいう人もいました。『虫がついている野菜をなんで倍の値段も出して買わなきゃいけないのか』って。チョコレートも同じ。「砂糖を少量しか使ってないチョコレートをなんで倍の値段を出して買わなきゃいけないのか」と言う人もいました。しかし、実際砂糖のほうが、カカオよりも安いのです。みんなダークチョコレートは苦いと考えている。その考えを変えてほしい。甘すぎるチョコレートだと、素材の味が生きませんし、何より体に良くない。最高の材料を選んで使っているその、素材の味を感じてほしいのです。」


070910_02_.jpg
   
070910_01_hd_01_03.gif

フェアトレード、オーガニック、サステナビリティ
verēのチョコレートは、素材や製法にとにかくこだわっています。

フェアトレード
貧困のない公正な社会づくりのための、公正な貿易を行うことをフェアトレードといいます。
verēチョコレートのカカオ豆はアリバ・ナシオナル種を使用。これはエクアドルでのみ取れるカカオ豆の原種で、絶滅に瀕する品種の一つ。verēでは、エクアドルの農家からただカカオ豆を輸入するだけでなく、ベースとなるチョコレートも現地で生産しています。現地で生産することにより、エクアドルでチョコレート作りに携わっている人々の利益が上がるよう、フェアトレードを体現している企業でもあります。
また、アフリカ産のカカオに比べ苦味が少ないのが中南米のカカオ豆の特徴であり、中南米産のカカオはブラックチョコレートに向いているとも言われています。

サステナビリティ
「豊かな地球や社会を後世に残そう」という企業の取り組みのことをサステナビリティといいます。
verēのチョコレートに使用されているカカオは日陰栽培されたもののみを使用しています。日陰栽培とは、熱帯雨林の木々の間にカカオを植え育てる、昔ながらの栽培方法です。現在カカオ農園は、カカオを単一栽培するプランテーション栽培が一般的です。プランテーションを作ると、作業が効率化され、高利益が望めますが、熱帯雨林を伐採するため、自然環境に悪影響を及ぼします。
しかし、日陰栽培することにより、農薬を使用せず、熱帯雨林とその生態系を守りながらカカオを栽培することができるのです。熱帯雨林を守ることにより、熱帯雨林を保つ、というサステナビリティを実践しています。

オーガニック
卵や乳製品、ナッツなど、材料は可能な限りオーガニックのものを使用。オーガニックであること以外にもverēのチョコレートには体にいい秘訣がたくさん隠されています。例えば、腸内の善玉菌増殖を促すプレバイオティクスとしてイヌリンを配合しています。イヌリンは植物によって作られる天然オリゴ糖の一種です。verēは、このプレバイオティクスをチョコレートに使用した最初の企業でもあります。
また、チョコレートへの砂糖の使用量も少ないので、糖尿病の人も食べられます。また、卵や乳製品を使用しない、ヴィーガン向けの商品や、グルテンフリーの商品もあり、アレルギーを持った人たちでも食べられる商品も豊富にあります。
「体にいいものだけを使っているので、毎日食べてもらいたい。子どもが甘いミルクチョコレートだけが好きっていうのは、大人の固定観念。」とキャシーさんは言います。毎週金曜日に行われているverēチョコレートの工場見学にも、若者の姿が目立ち、キャシーさんの言葉を裏付けます。


070910_03.jpg
   
カカオ成分が75%以上使用されているチョコレートからは、カカオの風味がふんだんに感じられます。ナッツやココナッツを使用した「Cluster」シリーズは、チョコレートが少なめに使用されており、ローストされたナッツの香ばしい味を堪能できます。「まずチョコレートを作る際に一番大事なことは、なんといっても「味」。しかし、おいしいと同時に人にインパクトを与えられるようなチョコレートを目指しました。」

近年、アメリカでは食への安全性への関心が高く、製造過程や素材の産地などにもこだわる消費者が増えています。環境や素材に対してこだわりを持って作られているverēチョコレートは、こういった消費者のニーズを受け、全米各地で販売されています。ヘルシーで、環境にもやさしい。味覚だけでなく、心も満たしてくれるチョコレートは、キャシーさんの思いをそのまま表現しています。「チョコレートを食べたときに『罪悪感』ではなくて『幸福感』を与えられるようなチョコレートを造り続けていきたいのです。」

〜FOOD Design〜それは、当たり前の概念を覆す新しい発想。しかし人々に根付いた概念も、新たに生み出された新しい発想も、原点は同じ、心もからだも満足できることなのです。
『幸福感』を与えるキャシーさんのチョコレート、地球にもからだにも優しい、これもFOOD Designなのです。


Verē チョコレート工場
(毎週金曜12:00p.m.より工場見学を行っています)
12 West 27th Street
(between 6th Avenue and Broadway),
6th Floor, NYC
http://www.veregoods.com
マンハッタンでは、Whole Foods Market、The City Bakery、The Conran Shopなどで取り扱っています。


Text by Rie Tange
ARCHIVES
→2008.03
→2008.02
→2008.01
→2007.12
→2007.11
→2007.10
→2007.09
→2007.08
→2007.07
→2007.06
→2007.05
→2007.04
→2007.03
→2007.02
→2007.01
→2006.12
→2006.11
→2006.10
→2006.09
→2006.08
→2006.07
→2006.06
→2006.05
→2006.04
→2006.03
→2006.02
→2006.01
→2005.12


→メイン
PAGE TOP
VANTAN FUTURE CREATION サイトマップ お問合わせ NON-GRID
copyright