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“完全栄養食品”のチョコレート
今や、スイーツ界の代表的存在ともいえるチョコレートですが、その昔、チョコレートは健康的効能から「薬」として扱われていました。
チョコレートの発祥の地であるマヤやアステカの古代の王侯貴族は、カカオをすりつぶしたもの“滋養強壮効果のある神秘的な薬”として飲んでいたといいます。その後、ヨーロッパに渡ってからもその栄養価値は評価され、“不老長寿の薬”としてもてはやされてきました。
「褒め称えすぎなのでは?」とも思いますが、最近の研究によれば、彼らの考察はあながち間違っていなかったことがわかります。
様々な専門家によって研究がなされているチョコレート。今回注目したいのは「カカオポリフェノール」「テオブロミン」「リグニン」「FAA」の4つの成分による効能です。
カカオポリフェノールには、強い抗酸化作用があるとされ、動脈硬化、アルコール性胃潰瘍、虫歯を抑制・防ぐ効果があるといわれています。また、アレルギー予防にも効き目があることが最近の研究で明らかになっています。
次にテオブロミンに関してですが、これは後ほど触れたいと思います。リグニンは食物繊維のことで、便秘解消に効果があり、また他の食物繊維より不溶性、不消化性といった点で優れています。FAAとは日本語に直すと「遊離脂肪酸」。胃炎や胃潰瘍などの原因となる「ピロリ菌」を殺す効果に注目されています。
このようにチョコレートの原料となるカカオには実に様々な有効成分と効能が含まれていますが、その外にもたんぱく質、脂質、炭水化物、糖分や、カルシウムなどのミネラル類、ビタミンCなどのビタミン類などの栄養素が豊富に含まれ、いわば"完全栄養食品"のひとつなのです。
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“食べるアロマ”チョコレート
一般的に香りが脳へ及ぼす効果として、アロマテラピーがあります。実は、そのアロマテラピー効果がチョコレートにもあるんです。
まず、カカオに含まれているテオブロミン。精神を落ち着かせる鎮静作用があり、脳に直接働きかけて、穏やかに刺激することでリラックス状態を与えます。また、チョコレートの甘い香りが脳に働きかけることでドーパミンの分泌が促され、脳の前頭葉が刺激されるため集中力を高める効果があります(※ドーパミンとは、「快楽物質」とも呼ばれていて、人の気持ちを向上させる効果を持っているものです)。チョコレートのアロマには、気持ちをリラックスさせ、さらにリフレッシュさせる効果があり、仕事や勉強の合間にはぴったりです。
でも「チョコレートは太るから」、「甘いものはちょっと・・・」といった人も多いかと思います。そのような人におすすめなのが、カカオ成分を通常の2倍以上含んだハイカカオチョコレート。最近注目を集めているハイカカオチョコレートは、食物繊維やポリフェノールを豊富に含み、また、チョコレートの甘さの本となる牛乳や砂糖の量も従来のチョコレートに比べ低いので、甘さよりも苦味が強く、太るとされる脂質も低いのが特徴です。
そのハイカカオチョコレートを使用し、またアロマの効果をより高めるために、チョコレートの味と香りをより引き立てるコーヒーとコニャックを合わせた2種類の“食べるアロマ”チョコレートをご紹介します。


効果的な食べ方

会社でのリフレッシュ・タイムに コーヒー&チョコレート
仕事の合間などリフレッシュしたい時におススメなのは、コーヒー&チョコレート。
仕事の合間の「コーヒーブレイク」や「3時のお茶」。これは、脳の活性化という点で大変意味があります。食事と食事の合間にはどうしても血糖値が下がり、頭の回転も低下します。このとき、コーヒーをブラックで飲んだり、お茶だけで済ませては、単なる気分転換で終わってしまします。そんな時食べてもらいたいのがチョコレートです。
チョコレートは、糖質と脂肪でできていて、食べると糖質はすぐ消化されて脳の栄養になり、脂肪はゆっくり消化されて夕食まで体力が持ちます。そのような性質のあるチョコレートを血糖値が下がった時に間食として食べると、血糖値が上がり、仕事の能率も上がり、もうひとフンバリできます。また、脳のスタミナだけでなく、テオブロミンの効果で気力も充実し、仕事の能率は更上がることでしょう。コーヒーの持つアロマにも同じような効果があるので、効き目は倍増です。
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夜のリラックス・タイムに コニャック&チョコレート
お家へ帰ってからのリラックス・タイムには、コニャック&チョコレート。
欧米では、ホテルのベッドサイドに小さなチョコレートを置くサービスがあります。これはチョコレートを食べることで、一日の疲れをとり安眠してもらおうという計らい。これもチョコレートの持つテオブロミン効果なのです。テオブロミンはカフェインに似た成分。「眠れなくなるのでは?」と思うかもしれませんが、カフェインより刺激が少ないので問題ありません。むしろ穏やかな精神安定をもたらしてくれるのです。また、アルコールを加えることで血行を良くし、リラックス効果もさらに高まります。
抜群の相性を持つ、洋酒とチョコ。特にビターな味わいを持つハイカカオチョコレートは、カカオのより芳醇な風味とほのかな甘さを引き出します。また、味にもキレがでます。
チョコレート、コニャック、そしてシガー。ヨーロッパでは「3C」といい、そのアロマを楽しむ大人の嗜好品とされています。リッチな気分を味わいつつ、一日の疲れを癒してみてはいかがでしょうか?
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大切なのはゆっくりと口の中で溶かして、その香りを充分に感じること。食べるアロマチョコレートでリラックス&リフレッシュな一時を。

参考文献:森永製菓 編『チョコレート百科』東洋経済新報社 [1985]
蜂谷巌 著『チョコレートの科学 甘くて苦い「神の恵み」』講談社[1993]

Text by Eri Kadono


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060210_repo_01_t.jpg 製作者
レコールバンタン 講師
鍋田幸宏
講師コメント
このチョコレートは、“常温のまま”と“冷やしてから”という2つの食べ方を楽しんでいただきたいと思います。冷やすことで食感、舌触り、口の中での香りの広がり方などに違いがあらわれます。どちらがお好みか食べ比べてみてください。
また、味の面では、ミルク、カフェ、コニャックを使用しましたが、ミルクが甘いため苦めのショコラノワールを合わせ、バランスをとりました。甘さは控えめですが、カフェ、コニャック、そしてカカオ分(66%)のショコラの香りと味のマリアージュを是非お試し下さい。


レシピ (カカオ型50個分)
○ガナッシュ ○クーベルチュール
クーベルチュール・ミルクチョコレート(40%)…120g
クーベルチュール・ブラックチョコレート(66%)…40g
生クリーム(35%)…110g
水あめ…10g
カフェリーヌ(コーヒー豆を細かく砕いたもの)…3g
コニャック…12g
ブラックチョコレート(66%)
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