国民が愛してやまない、桜の魅力。
日本人の桜を愛でる心は、衰えを知りません。
この時期になると、桜前線の北上にあわせ、津々浦々で花盛りの報道がなされます。日本特有の文化であるお花見の始まりは、遡ること平安時代。以来、今日に至るまで多くの人の心を魅了し続けてきました。
絢爛豪華に咲き誇るその様子、舞い散る花びらに感じるはかなさ。まさに“雅”という表現がふさわしい桜。そんな桜を題材に詠まれた歌、書された作品は実に多く、その存在がいかに人の感性に響くものであるのかがわかります。
しかし、それは感性に留まるものではなく、私たちの心身にも様々な効果を与えてくれることが研究によって明らかにされています。 |
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身体に、心に効く「クスリ」。
桜を鑑賞することで、ストレスが緩和されたような穏やかな気持ちになったりしませんか?
これは、桜の持つ“色”や“香り”の効果に由来します。
まずは、“色”。桜の持つ淡いピンク色には、心に幸福感を、身体にぬくもりをもたらす作用があり、人を優しく力づけて若々しさをもたらしてくれます。また、いらだった神経を鎮める効果があるので病院や歯科医院でナースの制服が、ピンクなのもこの効果のためだそうです。
そして、“香り”。ほのかでやさしい桜の香りを作っているのは、クマリンやベンズアルデヒド、アニスアルデヒドなど数種の芳香成分。これらの成分には、喘息を抑え、咳を止める効果、解熱、解毒効果があります。
さらにバラ科の桜には、ローズのアロマと似たような効果もあり、不安や悲しみといった心をほぐし、明るく幸せな気持ちにしてくれるのです。
それ以外にも昔から桜の樹皮は、はれものや水虫、せき、たんによいとして使われ、桜の樹皮を煎じて飲めば食あたりに、身体に塗ると湿疹や打ち身に効くといわれてきました。
咳を鎮める効果もあるので、抽出エキスは市販の咳止め薬にも使われています。
桜はまさにその全てが、身体に、心に効く「クスリ」なのです。
“桜の香”を味わう。
目で見て、その香りで、そして食すことで私たちの心身に潤いを与えてくれる桜。人それぞれ楽しみ方はありますが、今回は「食す」に注目したいと思います。
食す桜、というと頭に浮かぶのは桜餅。見た目、味ともに楽しめますが、何と言ってもあの桜の葉から漂う甘い芳香がたまりません。まるで桜の香りそのものを味わっているような気分になります。
その香りの素となるのは、先にも述べた「クマリン」という物質です。
クマリンは、普段は糖と結合した配糖体といわれる状態なので匂いは感じられません。1年ほど塩漬けにする事によって、糖分が分離し、クマリンの匂いは感じられるようになります。
桜の花にはクマリンの他にも芳香成分が含まれているので、品種によっては、ほのかな香りがすることもあります。しかし香りを充分に楽しみたい場合には、やはり塩漬けにしたものが使われています。
今回は、桜の香りを味わえるカクテルをご紹介。
ご自宅でも楽しんでいただけるよう、シェイカーなどを使わず混ぜるだけで出来るカクテルに仕上げました。
おもてなしに、自分へのご褒美に。
ほのかな香りと春らしいカラーを感じる「Mercy」を是非お試し下さい。
Text by Eri Kadono
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レコールバンタン講師
江沢 貴弘 |
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講師コメント
Mercyとは「ありがたいこと」という意味です。あたりまえに存在しているものに対して感謝することは、難しいもの。私達の暮らす日本では、毎年この時期になると必ず“春の暖かな陽と桜”に出会えます。切なさや嬉しさを与えてくれる、この大切な花に「ありがとう」という気持ちを込めました。
桜の華やかさをスパークリングワインで、散りゆく花弁をハイビスカスシュガーで表現しました。春の暖かさを表現したグラデーションは、柚子シロップで。たくさんの陽を浴びた花から取れるハイビスカスハニーで作りました。そして、仕上げは桜の塩漬けを一花。
春の訪れを味わってみてください。 |
レシピ
| ○柚子シロップ |
ハイビスカスハニー…10ml
ハイビスカスシュガー…1tsp
ブルーマロウ…25ml
柚子…10ml
桜リキュール…10ml |
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