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「フランスといえばワイン」 だけだと
思っていませんか?


「フランスといえばワイン」ですが、ノルマンディー地方では、昔からワインではなくシードルが親しまれています。
なぜか、といいますと、残念ながらノルマンディー地方は、気候の関係でブドウの栽培に適していません。その代わり、温暖な気候と適度な湿気はリンゴの栽培に適しています。
ですが、私たちが普段食べるリンゴとは少し違います。ノルマンディー地方に植わっている900万本、300種類のリンゴの木は、シードル用リンゴと言われるもの。食べても酸味や苦みが強く、「おいしい!」といえるものではありません。しかし、このリンゴを絞ったジュースを発酵させると、たちまちおいしいシードルになるのです。

カラダにも美味しい飲み物、シードル

「シードルって・・・?」と、あまり馴染みのない方もいらっしゃるかもしれませんが、フランスではワインやチーズ同様AOC(原産地呼称規制)の対象になっています。
リンゴ果汁を発酵させ作る、天然果汁100%の低アルコール弱発泡性のリンゴ酒。アルコール度数は、4〜6%のお酒なので女性やお酒の苦手な方にもおすすめです。
さらにこのシードル、健康にも良い飲み物です。皮ごとすり潰し、過度のろ過をしていないため、リンゴの成分が逃げません。ビタミンたっぷりで、ポリフェノールが詰まっています。
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「シードル街道」を使って、醸造所めぐりへ

ノルマンディー地方の特産・シードル。ここには、たくさんのシードル醸造所があり、「シードル街道Route de Cidre」と呼ばれるルートまであります。
ノルマンディー地方へ来たら、シードルやカルヴァドス用のリンゴ農園が続く地域を巡る観光ルート・「シードル街道」を使って、醸造所めぐり、というのもいいかもしれません。
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今回私たちがお邪魔したのは、ルーアンにあるボードル夫妻のシードル醸造所。
こちらの醸造所の年間生産量は、約3500本。繁忙期はスタッフも数人入れるそうですが、基本的にご夫婦お2人で経営されているというから驚きです。
製造方法は、リンゴを一度に収穫し、5週間ほど寝かせて熟成。そして樽へ移し、時間をかけ、さらに熟成させていきます。そうすることで味もよく、作業性もあがるといいます。
事実、こちらの醸造所のシードルは、大会で何度も受賞経験があるとのこと。試飲したシードルは、さすがに他の醸造所のものと比べ、透明度が高く、香りも素晴らしいものでした。もちろん味もフレッシュでとても美味しかったです。
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シードルを充分味わった次は、カルヴァドス

シードルのほか、こちらではカルヴァドス(シードルをさらに熟成させたリンゴのブランデー)やポム(カルヴァドスよりアルコール度数が低く、食前酒としてよく飲まれる)も製造・販売しています。
やはり試したいのは、カルヴァドス。販売しているのは、3年物、5年物、10年物。流行の飲み方は、エスプレッソを飲んだあと、そのままカルヴァドスを注いで飲む、というもの。温かいカップで飲むことでより香りが引き立つそうです。是非一度、お試しいただきたいです。
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前回より引き続き、パリを離れノルマンディー地方よりレポートをお届けしました。
地方には、都会の華やかさには欠けるものの、昔ながらの風景や人々の温かさを感じることが出来ます。そして、その国々の名産や特産と呼ばれるものは、やはり豊かな自然なくして生まれません。
ノルマンディー地方の自然が教えてくれたこと。それは、美味しい“食”の背景にあるものです。自分たちの“食”がどこで生まれ、どのようにつくられてきたのか。忙しい生活の中では忘れてしまいがちなことですが、食の安全性を問われる現代だからこそ今一度考えるべきことであると感じました。

Text by Yasuko Ogawara
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