F JAPON
FEATURE REPORT TOPICS KID'S NEXT FORECAST BLOG INFORMATION
京都の朝は早い。
清々しい空気に包まれた街の中、散歩をするご夫婦、はしゃぐ子どもたち…。ところどころで交わされる地元ならではの挨拶の風景。観光客の賑わう昼間とは違い、朝の京都には日常の京都、普段の京都を見ることが出来ます。そんな光景をみながら、お目当ての『近又』へ。
懐石・宿『近又』は、享和元年、近江屋又八によってひたかれた商い宿。市街地にありながら、京の伝統的な町屋作りを残し、現在では国の登録有形文化財に指定されています。
作家の川端康成をはじめ、国内外の著名人の愛したことでも有名であり、憧れの老舗宿といったところ。そう、あの名作『古都』のワンシーンとなりました。
敷居の高さをかんじてしまいますが、こちらでは泊まらずしてその雰囲気を味わうことが出来るんです。毎日のサービスではありませんので訪れる際には必ずご予約お忘れなく。
osaka_060620_01.jpg


「おこしやす」。
訪れた人々を迎えてくれるのは、
富岡鉄斉(明治時代を代表する文人墨客)筆のニ枚折屏風
優雅な作品・京ことば。京ことばを耳にすると、思わず顔が綻んでしまうのが不思議です。
京の路地を思わせる通路の先には
光悦垣(江戸時代の芸術家・本阿弥光悦が徳川家康の庇護の下に鷹峯の地に芸術村を開いた京都・光悦寺の有名な竹垣)をあしらった坪庭が広がります。階段をのぼると
そこには、降り積もった200年の重みを、静かに湛える空間がひろがります。
osaka_060620_02.jpg


そんな風流な建物の中でいただく食事もまた格別。
時間が立つのを忘れさせてくれる個室で、
板前さんとの会話を楽しみながらいただく朝食のメニューは全12品で¥5000。
ちいさな子供がいても周りを気にすることなく、日常を忘れ豊かな朝を過ごすせます。
加茂茄子田楽や伏見とうがらしの煮つけなど、京都ならではの「おばんざい」の他、だしまきやごま豆腐、若狭から届くかれいの一夜干し…とバラエティ豊か。どこから箸をつけていいのか悩んでしまいます。
種類の豊富さだけでなく、「心」と「技」によって作られたその味は、
『温もり』『懐かしさ』に触れることのできる『やすらぎ』といえるでしょう。

特にちりめん山椒は、是非とも味わっていただきたい一品。宮崎で水揚げされた新鮮なちりめんじゃこと厳選された実山椒をじっくりと炊いて作られたちりめんは、歯ざわりがほどよく、やさしい味わい。今ではなかなか目にすることがなくなったお櫃で提供されるごはんも忘れかけていた懐かしい温もりを演出してくれます。ちりめんじゃことあつあつのごはんと一緒に食べればそれだけで幸せを感じてしまいます。
osaka_060620_03.jpg

osaka_060620_04.jpg


ゆっくりと時の流れを感じながら楽しむ食事は、1日のスタートには贅沢すぎるほど。
食事を済ませたら、裏手に続く錦市場へ立ち寄ってみるのもいいかもしれません。
錦市場は、「京の台所」。地元の人をはじめ、多くの観光客の人々で賑わいをみせています。
『生麩』に『おまんじゅう』『京野菜』に『季節の京漬け物』などの京都名物。『ずいき』や、『鱧』など季節の恵み。季節、土地柄を象徴する食材がこれでもか、とひしめき合っています。あたりにはほんのり京漬け物の独特の香り。これでこそ、京の台所。
こちらの錦市場では、近又7代目のご主人も仕入れを行っているそうなので、もしかしたら先程味わった料理の素材に出会えるかも。
osaka_060620_05.jpg


「近又に来るお客様には料理はもちろんのこと、京都の四季や心を感じてもらいたい。円窓の障子から漏れる柔らかな光や四季折々に姿を変える日本庭園、明治の面影を残す温かいガス灯の光など、すばらしい情緒あふれる京都を存分に感じて楽しんでいただきたい」。 笑顔で、丁寧にお見送りをしてくださる7代目の鵜飼さんは言います。

是非京都を感じに、そして京都を食しに『近又』を訪れてみてはいかがでしょうか。その際は、「朝」をお勧めします。新しい京都の顔に出会えたら、その日はきっといつもより素敵な笑顔で過ごせますよ。


Text by Ichiro Ueda
ARCHIVES
→カフェで本格フレンチ

→大阪の人気ブランジェ PAINDUCE米山シェフの独創性を徹底解明

→大阪の魅力を再発見

→カフェスイーツが堀江の新名物に『8b DOLECE』

→ぐるなび No.1に輝いたsweetsが味わえるお店『Svaha(スワーハ)』

WORLD TOPICS ARCHIVES
PAGE TOP
VANTAN FUTURE CREATION サイトマップ お問合わせ NON-GRID
copyright