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ワゴンで運ばれてきた野菜はどれも新鮮そのもの。瑞々しく、活力の漲る野菜たちは、すべて中国野菜。見慣れない野菜の珍しさに驚きますが、それだけではありません。
実は、これらの野菜はなんと国産!千葉の契約農家にて有機栽培されたものなんです。
「中国ではこの時期、旬の野菜を使った料理が多くあり、そのどれもがすごく美味しいんです。しかし、日本では中国野菜の魅力が充分に活かしきれていない。それじゃ、中華料理の本当の美味しさが伝わりません」。
野菜にこだわり、野菜を楽しむ。発案者である『龍天門』料理長・陳氏は、栽培を始めたきっかけを話します。そして、「美味しい料理は、ホンモノの食材から」と、“鮮度”と“安全性”にこだわり、月2回は自ら農場へ足を運びチェックしているのだそうです。

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今回いただいた野菜は、「筧菜」と「白通菜」。
「筧菜(インチョイ)」と呼ばれる野菜は、日本ではあまり馴染みがありませんが、中国では旬が夏で、この時期によく食べられるそう。
「筧菜には赤っぽいものと緑っぽいものがあり、赤が主流ですが、緑にこだわりたかったんです。赤いものは調理するとどうしても全体的に赤く染まってしまう。料理は見た目が大切ですから、青菜の持つ、炒めた時の緑の鮮やかさを残したかったんです」と、料理長の陳氏。
「なるほど!」と、料理を目にした瞬間、そのこだわりが伝わります。青々とした鮮やかな色合いは、見るからに食欲がそそられます。炒め煮した「筧菜」は、少しぬめりのある舌触りが独特。シンプルな味付けだからこそ、野菜そのものの旨みがスープにしみ込み、深い味わいになっています。

「白通菜」はアジア系料理ではお馴染みの空心菜のこと。ですが、普段目にする空芯菜との違いに驚きます。とにかく茎の部分が太い。この茎の太さが、噛み砕く歯を跳ね返すかのようなシャキシャキとした澄んだ弾力感を生み出します。
この日は、そんな「白通菜」をネギ味噌炒めでいただきました。にんにくなどシンプルに炒めて食べることが多い空芯菜ですが、味の濃い味噌と合わせても相性抜群です。
ピリ辛感が食欲をそそる、夏におすすめしたい一品です。

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そして料理を堪能した後のお楽しみは、やっぱりスイーツ。
アジアンスイーツは、和菓子や洋菓子よりも油や砂糖を使わず、素材をそのまま使うものが多くヘルシー。料理が「医食同源」ならば、スイーツは「美食同源」といったところでしょうか。
陳氏のおすすめは「貴姫夢揚州(ライチ紅茶ゼリー)」。フルフルとした紅茶ゼリーの上に、シャリッとした食感が楽しいライチシャーベット。口いっぱいにライチの自然な甘みが広がります。
杏仁とアロエのプリンは、自慢の杏仁豆腐をアレンジ。しっかりとした弾力があり、クリーミーな味わいですが、アロエが加わることで、しつこくなく、さっぱりといただけます。
その他、定番を含め、夏限定スイーツが10種類も!食事の最後まで、心も身体も潤してくれること間違いなしです。

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有機栽培を始めて2年。気候も違えば、土壌も違う場所での苦労は絶えず、まだまだ課題は山積みだといいます。しかし、「今後も品種を増やし、様々な中国野菜をその旬の時期に食べられるようにすること」が目標なのだそう。
「中華料理の根底には、“医食同源”という考えがあります。季節に合わせて、食べ物を変えることは自然なことなんです」。
輸入食材や栽培技術の発達により、今や年間を通し、手に入らない野菜はありません。しかし、やはり“旬のものは旬のうちに”食べるが一番美味しい。陳氏の料理を通して、改めてそのことを体感出来たように思います。


中国料理「龍天門」(ウェスティンホテル東京2階)
2006年7月〜8月31日 ※天候の関係で期間変更の場合あり
料金:2〜3名 ¥3,810

【ご予約・お問い合わせ】
中国料理「龍天門」
03-5423-7787(10:00〜22:00)

Text by Eri Kadono
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