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12月17〜19日に、浅草寺境内で開かれた羽子板市。浅草の師走の風物詩として、羽子板を買い求める人だけでなく、観光としてカメラ片手に訪れるなど、例年多くの人で賑わいます。境内には約30の露店が軒を連ね、歌舞伎の弁慶・助六・道成寺・藤娘といった古典のものの羽子板を中心に、色鮮やかな羽子板が所狭しと並んでいます。価格は、1000円程度の手軽なものから、高いものでは数十万円という豪華版も! 大きい羽子板が売れると「お手を拝借。パンパンパン」といった手締めの声がかかり、行き交う人の注目を集めます。

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羽子板市の始まりは、今からおよそ300年以上も前、江戸時代初期の万治年間(1658〜)ごろだと伝えられています。古くは、「邪気を跳ね返す板」として、年末に邪気よけとして羽子板を贈ったとのこと。 今も浅草には、女児の初正月に羽子板を贈るという習慣が残っています。現在のような「市」の形になったのは明治中期、毎年歳末に行われる浅草寺「歳の市」の主要商品として販売されてから。「羽子板市」の名がついたのは、戦後の昭和25年頃で、今では師走の風物詩として定着しました。 tokyo_061220_02.jpg


羽子板市ならでは、お目見えできるものとして、キティちゃんなどの定番キャラクターものや、「今年の世相羽子板(変わり羽子板)」があります。今年は、何と言っても、日ハムを優勝に導き、引退した新庄剛志選手や、ハンカチ王子こと早稲田実業の斎藤佑樹選手、14日に米リーグ入りを発表した松坂選手も、レッドソックスのユニフォームで登場するなど注目を集めていました。また、自分で絵付けをするコーナーや、浅草寺に奉納された高さ3メートルのジャンボ羽子板の重量クイズなど、「市」ならではの羽子板の楽しみ方が満載です。羽飾りや凧、だるまなども売られ、このような縁起物を眺めていると、年の終わりがつくづくと感じられました。 tokyo_061220_03.jpg


さて、浅草を訪れたなら、門前商店街「仲見世」を覗くのも楽しみのひとつ。浅草寺へと続く、300メートルほどの道路の両側に立ち並ぶ、約90店舗のお店では、個性的なお土産ものがたくさん売られています。食べ物でいえば、人形焼や雷おこしが有名ですよね。最近では、せんべいやあげ饅頭も人気のようです。このような「浅草グルメ」は、1つ単位で買えるお店も多いので、焼き立ての人形焼を片手に歩いてみると楽しさも倍増します。また、職人さんの見事な手さばきを目の当りにできる店もあり、買わずともその技を見るだけで十分満足できますよ。 tokyo_061220_04.jpg


通りから一段高く床を張った座敷店から、飛び交う職人さんたちの掛け声。熟練の技が作り上げる伝統工芸の美しさ。羽子板市には、タイムスリップしたかのような昔のままの情景が展開されていました。時代の移り変わりの中、人々の「伝統」と名の付くものへの親しみは薄らいできました。異国の文化を柔軟に受け入れられる国民性は、日本のよさとも言えるでしょう。しかし、それは基盤あってこそ初めて生きるのだと思います。
年明けにも「浅草名所七福神めぐり」や「大根まつり」など、様々なイベントが展開されます。
忘れかけていた日本を、浅草に見つけに行きませんか?


Text by Eri Kadono
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