沖縄の伝統菓子は、琉球王朝時代の儀式や行事の際のシンボルとして、一つ一つ神聖な意味を持ったアイテムとして発展したものが変遷を遂げ、現代に受け継がれています。
まずは、「金楚糕(ちんすこう)」。琉球王朝に仕える台所奉行が、中国菓子と日本菓子を学び、琉球独自のレシピを考案したと言われています。現在は小麦粉で作られますが、もともとは米の粉を蒸して砂糖とラードをこね、そのまま型に取ったものだったそうです。ちなみにお土産品として脚光を浴び、広く親しまれるようになったのは、1975年の海洋博からだといわれています。
ちんすこうに並び、人気が高いのが「サーターアンダギー」。こちらも中国菓子がルーツという説があり、福を呼ぶお菓子として祝いの席には欠かせないものです。「サーター」は「砂糖」、「アンダ」は「油」、「アギー」は「揚げ物」を意味し、小麦粉・卵・砂糖・重曹をこねて油で揚げます。黒糖・紅芋・バナナ・ゴマなど味付けにも様々なバリエーションがあり、とてもカラフルです。
鮮やかなピンクと独特の形が目をひく「松風(まちかじ)」。結納や米寿などの祝いの席に用意される縁起物で、ふりかけられた胡麻には「子孫繁栄」の願いが込められています。小麦粉に砂糖と食紅を加えて混ぜ、平たく伸ばして結び、胡麻を散らし焼いた後、さらに食紅で染めます。胡麻の香ばしさとほのかな甘みは、お茶菓子としてぴったりです。 |